著者の言葉



 2005年2月15日 初版第1刷発行
  発行所  株式会社文芸社
   定価  1890円(税込)
古代史というのは日本史の場合、戦前における『古事記』『日本書紀』一辺倒であった天皇専制の時代には、神武天皇からの歴代天皇を暗記させられたというように、記紀(『古事記』『日本書紀』)に書いてある通りの古代史であったのですが、敗戦後においては、逆に記紀が疎んじられる傾向が強く、考古学における発見が古代史を明らかにするというような、考古学に偏った古代史となっているように思えてなりません。

しかし、著者は『古事記』日本書紀』をほとんどが間違いというような見方はできません。もちろん、嘘はあるのですが、無視するようなものではないと思っております。特に『日本書紀』は、その創作態度からしても、十分に信憑性のあるものだと思えます。

例えば、『日本書紀』は720年頃に完成したと言われていますが、彼らが参考にした本があることは明確なのです。『日本書紀』では『国記』等を620年頃の推古朝に完成したという記事があるのです。
つまり、『日本書紀』の神話は600年頃に創作されたものではないのかということです。記紀の神話が推古朝に作られたものだとしますと、
『日本書紀』の特徴がぴったりと合うのです。女帝が非常に重要なことであるということなどです。これは一例ですが、「日本武尊は応神天皇だった!!」という考え方も、大変にオーソドックスな考え方なのです。
書き出すと切りがありませんので、もし興味のある人は是非読んでみてください。
なお、『新・日本むかし考』の新というのは、新しい考えということでもあるのですが、実は著者は以前に『日本むかし考』という本を出版しているのです。
ところがこの本の校正がひどく、それほど売れはしなかったのですが、もし『日本むかし考』(近代文藝社刊)をお持ちの方は下記フォームにてご連絡ください。お送りいただければ『新・日本むかし考』に無料で取り換えさせていただきます。
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  日本むかし考 内容の一部
 目 次

 
1  歴史以前
 2  国造り( 九州)
 3  百余国
 4  女王国(邪馬台国)
 5  卑弥呼
 6  出雲王朝
 7  神武天皇(吉備王朝)
 8  嵩神天皇(奈良王朝)
 9  推仁天皇
10  景行天皇  
11  応神天皇(東征一)
12  応神天皇(東征二)
13  応神天皇(熊襲征伐)
14  応神天皇(蝦夷征伐)
15  応神天皇(朝鮮半島遠征)
16  応神天皇(日本武尊)
17  仁徳天皇(その一)
18  仁徳天皇(その二)
19  仁徳天皇(その三)
20  履中天皇
21  反正天皇
22  允恭天皇
23  安康天皇
24  雄略天皇(その一)
25  雄略天皇(その二)
26  清寧天皇
27  継体天皇
28  安閑天皇
29  宣化天皇
30  欽明天皇
31  敏達天皇
32  用明天皇
33  崇俊天皇
34  推古天皇(その一)
35  推古天皇(その二)
36  補足
   
    年表
    参考資料
宮 田 「他にも・・・・倭人条には <楽浪郡から女王国に至るには一万二千里>とあるのですが、楽浪郡から狗奴韓国までが七千里ですし、そこから対馬一支を経て末ろまでが三千里だとすれば、末ろから女王国までが二千里という計算にはなるのです。
この場合は、女王国というのは邪馬台国で、全体の国を指し示している事では
なくなるのですね。ただし、『魏志』の距離には正確さはありませんけれど・・・。
また<女王国の東の海を渡って千里のところに国がある>とも書いてあるのですよ。この女王国を邪馬台国だとすれば、邪馬台国は九州の東海岸であったということですから、真名さんの言われる大分地方とは合うということですね」
真 名 「それは、女王国を全体の国だとしても合うということだろ」
宮 田 「合いますね」
真 名 「本当にややこしいな」
宮 田 「ええ、まともに考えると頭がおかしくなってしまうほどですが・・・・私は、倭人条を書いた人は女王国という言葉をしっかりとは把握していなかったと思いますね。ですから、曖昧になってしまったという考え方ですよ」
真 名 「書いている本人がよく分かっていないのだな」
宮 田 「有り得るというより当然起こりえる事ですよね。・・・・ですから、真名さんの言われるように、女王国以北の国という言葉は間違いで、この女王国以北の国というのは女王国の北方にある対馬、一支、末ろ、伊都、奴、不弥の六カ国を指しているのであり、しかも、女王国の都とする邪馬台国までは一ヶ月もかかるといっているのですから、この六ヶ国に邪馬台国が近いはずがないのですよ」
真 名 「そうだよ」
宮 田 「それなのに女王国以北と書いたのは、『魏志』の作者が便宜的に用いたのであって正確には女王国の北方に位置する国ということではないのかということですね」
真 名 「うん」
宮 田 「これらと同じような女王国の用い方で、<女王国以北に一大卒を置き、諸国を検察する>というように倭人条では書いているのですが、この場合でも、女王国以北を前の六ヶ国だとしてもおかしくはありませんね」
真 名 「そういうことだよ」
宮 田 「本当に・・・。タイムマシンでもあれば、書いた人に聞きたいくらいですよ」
真 名 「タイムマシン?・・・・・そんなもの本当に可能なのか」
宮 田 「いえ、不可能だと思いますよ。相対性理論を夢想的に解釈しているのと違いますか」
真 名 「人間は利口だけれども、夢にすがっちゃいけないよ」
宮 田 「(笑)それはともかく・・・・」